「Rototuna Junior High School との姉妹校締結」
2025.09.03
学校長の部屋
本校は2018年ニュージーランドのAuckland近郊にあるAorere Collegeと姉妹校になりました。それ以来、毎年5名程度の後期課程生が交換留学しています。交換留学では、夏に本校生徒がAorereの生徒の家にホームステイしながらAorereで学び、秋にホストになってくれた生徒を受け入れて、自修館で学んでもらいます。1対1の完全な交換留学です。費用を抑え、バディの生徒と非常に深く交流できます。家庭同士の交流にもなります。ご家庭の負担はありますが、両校の生徒にとってメリットの大きな制度です。今年も6名の生徒が参加し、充実した2週間を過ごしました。
今年、新たな締結先となったニュージーランドのRototunaと中学生同士の交換留学を制度化しました。もともとAorereで本校を評価してくださっていた先生がRototunaに移り、そこから声をかけていただき実現しました。Aorereと同時期に、5名程度の交換留学を実施していく予定です。今年は5名の生徒が参加しました。

RototunaはHamiltonという都市にあります。ニュージーランドの北島にあり、Aucklandから南へ100㎞ほどのところです。Hamiltonの人口は16万人、ニュージーランド第4の都市ですが、市街地を出ると酪農地帯が広がるのどかな街です。滞在した8/10はまだ冬。朝の気温は0℃まで下がりましたが、雪が降ることはないそうです。昼間は10℃くらいで、夏は日本ほど暑くないそうです。先住民であるマオリの村があったところで、マオリの方も多く暮らしています。ニュージーランドは移民に寛容な国柄だと聞きますが、暮らしやすそうな街だと感じました。学校のあるRototunaという地域は新しい住宅街で、人口も増えている街です。自然が豊かなイメージのHamiltonにあって、生活に必要なものが揃う便利な街です。


Rototuna Junior High School ですが、創立10年ほどの新しい学校で、校舎は近代的です。体育館はバスケットコート4面とれる広さ。隣接した市のグラウンドを利用しているとのことですが、NZで盛んなラグビーやクリケットが存分に楽しめる広大なスペースです。教室には壁がなく、1つの大きなフロアに3~4か所の授業スペースがあり、同時に授業を行っています。授業は多くがチームティーチングです。いわゆる教科横断型で、異なる教科の先生方が担当しています。工作室、音楽室、演劇のスタジオなど、充実した設備でした。

Aorereでもそうですが、Rototunaでもマオリの授業が行われています。ニュージーランドは1840年に締結されたワイタンギ条約により英国領となりました。この条約では比較的先住民の権利は保護されていますが、条約の軽視などによりマオリは衰退していったようです。その後、マオリの社会的地位は回復に向かい、いまではマオリ語が公用語とされたり、小学校ではマオリの授業が義務付けられたりしています。中学や高校でも選択制の授業が行われているそうです。この日も実際授業が行われていました。

今回、短い時間のなかで限られた場所でしたが、姉妹校を訪問したことで、相手の国、土地、文化、歴史などについて、私自身知らないことばかりだと気づきました。また、グローバル教育の一環として行っている交換留学ですが、生徒にもニュージーランドや姉妹校について学ぶ機会を提供できていないことに気づきました。
現地で3日過ごしただけの旅行で、スーツケースはお土産を入れてもスカスカでしたが、たくさんの課題を詰め込んで帰って来ました。本校のグローバル教育の中身もしっかり詰め込まなければならないことを痛感しております。先生方と共有し、少しずつですが、真のグローバル教育を目指していきたいと考えております。

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