自修館備忘録:大学研究室訪問
2025.07.28
Weekly Jishukan
本格的な夏の到来を感じさせるような気温だった6月27日(金)、本校4~6年の生徒19名が桐蔭横浜大学の研究室を訪問しました。
最初に、ペロブスカイト太陽電池の開発に携わっている池上和志教授の講義を受けました。宇宙での放射線に対する耐性、製造や廃棄時の環境汚染の問題、特許を取らなかった理由、EU・中国との生産競争など、興味深い内容ばかりでした。講義中、先生の熱意に生徒たちは引き込まれていました。また、ペロブスカイト太陽電池の実物にも触らせていただきました。


次に実験室を見学させていただきました。さまざまな機具を見せていただきましたが、電子顕微鏡は1m以上あり、生徒の知っている顕微鏡とは大きさが異なります。生徒は驚いた様子でしたが、様々な質問を活発に投げかけていました。実験中にも関わらず、研究室の皆さんは、手を休めて生徒たちの質問に答えてくださってとてもありがたかったです。さらに、ペロブスカイト太陽電池が初めて作られた場所にも案内してもらい、生徒の興奮はますます高まっていきました。


最後に、ペロブスカイト太陽電池の作成工程を実演していただきました。徹底的に湿度管理された部屋で、大学院生がペロブスカイト太陽電池をいとも簡単に作り上げていく様子には、生徒たちも感嘆の声をあげていました。蛍光灯などの弱い光でも発電できることが、従来のものと異なるところだそう。

今回の研究室訪問参加者には、理系学部への進学を目指す生徒も多く、なかには、ペロブスカイト太陽電池を探究のテーマにしている生徒もおり、彼らが今後どのような研究を進めていくかとても楽しみです。桐蔭横浜大学の池上和志教授や宮坂研究室の方々には大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。